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Getting Started

提供: HI-TECH C for CP/M Fan WIKI(JP)
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始め方

ハードディスクシステム上でコンパイラを使用する場合、これを使用する前にインストールする必要があります。詳細は"インストール"の章をご覧ください。フロッピーディスクベースのシステムを使用する場合は、一般的に配布ディスク#1をドライブA:に入れて、あなたのファイルはドライブB:で扱ってください。詳細は"インストール"の章をご覧ください。

main()
{
printf("Hello, world\n");
}
図1.Cプログラムのサンプル


あなたのプログラムをコンパイルする前に、ファイルには.Cの拡張子(もしくはファイルタイプなど'.'の後に付く部分の名前)が含まれる必要があります。例えば、表1.で挙げている例では、ファイル名がHELLO.Cです。一般的には素直なASCIIファイル(つまり、"ワードプロセッサー"ではないタイプのファイル)が作成できるテキストエディタが最適です。もし、Wordstarなどのエディタを使用している場合、"non-documentモード"を使う必要があります。いったんこのようにしてプログラムをファイルに入れたら、あとはCコマンドを発行してコンパイルするだけです。例えば、HELLO.Cをコンパイルするにはシンプルに以下のコマンドをタイプします。

C -V HELLO.C

クロスコンパイラ(つまりシステム上で動くコンパイラですが、別のターゲットシステムのコードを生成する)では少し違ったコンパイラドライバの名前を持ちます。例えば、68HC11クロスコンパイラドライバはC68と呼ばれます。

もし、フロッピーディスクベースのシステム(もしくはCP/Mシステム)を使用しているなら、Cコマンドをどこで探すか指定する必要があります。例えば、CコマンドがドライブA:にあって、ワーキングディスクがドライブB:だとしたら、次のようにタイプします。

A:C -V HELLO.C

コンパイラはメッセージでサインを出します。そして様々なコンパイラのパスを順に実行してプログラムをコンパイルしていきます。もし、コンパイラが一枚のディスクに収まらない、フロッピーディスクベースのシステムを使用している場合、コンパイラがパスを見つけられない時に、中断してディスクを入れ替える必要があります。この場合、次の配布ディスクのコピーをドライブA:に入れてRETURNを押す必要があります。


コンパイラのどのパスも実行の際には、そのパスに対するコマンドラインがスクリーンに表示されます。

これは-Vオプションが使用されているためです。これはVorboseを意味しており、メッセージのサインを出さなければ、静かに実行されます。エラーメッセージは> somefile.のように標準出力の指示を出す事でファイルにリダイレクトができます。

コンパイルが終了した後、コンパイラはコマンドレベルに戻ります。いくつかのテンポラリファイルがコンパイルの間に削除され、(オリジナルのソースファイルのHELLO.Cとは別に)実行ファイルがディスクに残されているのがわかります。この実行ファイルの名前はMS-DOSならHELLO.EXE、Atari STならHELLO.PRG、CP/M-80ならHELLO.COM、CP/M-86ならHELLO.CMDになります。クロスコンパイラでは特定のコンパイラのデフォルトの出力フォーマットに応じて、HELLO.HEXもしくはHELLO.BINになります。プログラムを実行するには単純に次のように入力してください。


HELLO

すると"Hello, world!"と画面に表示されるでしょう。もし、クロスコンパイラを使用しているのであれば、プログラムをEPROMに焼くか、実行のためにターゲットシステムにダウンロードする必要があります。クロスコンパイラはホストシステムのための実行プログラムを生成しません。

Cコマンドと一緒に使えるオプションがありますが、それを望まない限り、使う必要はありません。もし、C言語に慣れていないのであれば、他のHI-TECH Cコンパイラの可能性を探る前に、(上記のCの参考書から引用して)いくつかの単純なプログラムをコンパイルして入力してみるのがよいでしょう。

一つだけ例外があります。もし浮動小数点演算(つまり実数)を使う場合は、コンパイラに浮動小数点ライブラリを検索させる必要があります。これはコマンドラインの"最後に"-LFオプションをつけることで実行できます。

C -V FLOAT.C -LF